UXリサーチを、特別なものからインフラへ ―― 私たちがRapiQを作った理由
UXの仕事を続けていて、私がずっと感じてきた違和感があります。
それは、ユーザー調査が「ごく一部の会社の、特別な活動」になってしまっているということです。UXの重要性は年々語られるようになってきたのに、現場で当たり前のように行われているかというと、まったくそうではない。むしろ、ちゃんとできている会社の方が圧倒的に少ない、というのが私の実感です。
私たちが新しいプロダクト「RapiQ」を作った理由は、ここにあります。
なぜ、ユーザー調査ができないのか
クライアントワークの中で出会ってきた現場を振り返ると、ユーザー調査ができていない会社にはいくつかのパターンがあります。
そもそも調査の価値を感じていない人。価値は感じているけれど、聞き方や深掘り方がうまくいっていない人。そして、もっとも多いと感じるのが、価値は感じていても、時間とお金の制約で踏み切れない人です。
特に資金的に余裕のない会社では、調査費用を払うくらいなら広告やマーケティング施策に回したい ―― そう判断する経営者が多くなります。「コンバージョン率が20%上がります」と言いきれない調査にお金を出すのは、確かに難しい。
結果として、調査の成功体験を持っている人が、業界全体でも少ないまま、負のサイクルが続いてしまっている。これが現状だと、私は考えています。
「UXの民主化」は、起業前からずっと話していた
共同創業者である河上とは、起業前からずっと「UXの民主化」というテーマを話し続けてきました。「どうすればUXを、もっと多くの人が当たり前に使えるものにできるか」は、私たちの中心にある問いでした。
いくつかアイデアは出たものの、「これなら本当に民主化できる」と言えるレベルにはなかなか辿り着けず、足踏みしていた時期も長くありました。
状況が変わったのは、AIの進化が一気に進んだここ数年です。AIを使えば、調査設計からインタビュー、分析、レポート作成までを、もっと早く、安く、多くの人が扱える形にできる。「いまならできる」と確信を持てる瞬間が訪れました。
そうして生まれたのが、RapiQです。
なお、企業に閉じた話ではなく、行政サービスのように多くの人が日々使うものにこそ、ユーザー調査の知見が活きるはずだとも考えています。
「ツール」ではなく「インフラ」と呼ぶ理由
私たちはRapiQを、あえて「ツール」ではなく「インフラ」と表現しています。
ツールは「使いたい人が使うもの」ですが、インフラは「使っているという意識すらないほど、当たり前に存在しているもの」です。電気や水道のように、誰もが必要な時に使えて、その恩恵を受けている。そういう状態を、UXリサーチでも実現したいのです。
ユーザー調査が一部の会社の「特別な活動」である限り、世の中には使いにくいまま放置されたサービスが残り続けます。本当はもっと良くなるはずのプロダクトが、調査ができないというだけの理由で、ユーザーにストレスを与え続けている。これは、社会的に大きな損失だと感じています。
「共感をデザインする」と、RapiQの関係
Dealは創業以来、「共感をデザインする」というコンセプトを掲げてきました。共感は、相手をきちんと理解するところから始まります。ユーザーの声を深く聞き、その奥にある本当の気持ちや課題に辿り着いて初めて、私たちは「共感」と呼べる状態にたどり着けます。
RapiQは、その「相手をきちんと知る」というプロセスを、誰もが行えるようにするためのプロダクトです。共感をデザインするためには、まず共感できる状態を作らなければならない。そのための道具として、RapiQが機能してほしいと願っています。
ストレスのない世界に、近づくために
UXリサーチがインフラ化された世界には、こんな景色が広がっているはずです。
日常的に使うサービスやプロダクトが、使いやすくなる。ストレスフルの逆、ストレスレスな世界。そこでは、私たちが普段感じている小さな違和感やめんどくささが、少しずつ減っていきます。
もちろん、すべての課題がなくなるわけではありません。外部環境が変われば、新しい課題は次々と生まれます。だからこそ、プロダクトもサービスも、常に成長し続けるものだと言われるのでしょう。ユーザー調査をインフラ化することは、その成長サイクルを、社会全体でもっと速く回せるようにする取り組みでもあります。
調査にお金と時間がかかるという「足枷の時代」を、私たちはここで終わらせたいと考えています。
ここまでお話ししてきた想いを、実際のプロダクトとして形にしたのがRapiQです。興味を持っていただけた方は、ぜひその中身も覗いてみてください。
RapiQについて
RapiQは、AIを活用したリサーチプラットフォームです。これまで6週間かかっていた調査を、最短24時間で完了できるよう設計しています。

主にできること:
・AIによる調査設計
・AIモデレーターによるインタビュー
・定性/定量を横断した自動分析
・PPTX/PDFレポートの生成
プロダクトの詳細は、こちらをご覧ください。
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